どうも!本好きブロガーのサバトラ(@sabatorablog)です。
先日こんなツイートをしました。
ライトノベルっぽい表紙を見て「自分の好みではないかも?」と、はじめは敬遠していた
逢坂冬馬さんの『同士少女よ敵を撃て』
実際読んでみると、息をのむ展開の連続と細かい心理描写が素晴らしく、めっちゃハマってしまいました。
というわけで、読後の興奮が冷めないうちに『同志少女よ敵を撃て』の感想を語ります。
この小説について
- どんな作品?
- どこがおもしろいの?
- どんな人におすすめ?
などの疑問をお持ちの方は参考になるかと思います。ぜひご覧ください。
少女たちは何のために”敵”と戦うのか?『同志少女よ敵を撃て』の感想
どんな作品?
内容本作は2022年の本屋大賞に選ばれてます。
この賞は全国の書店員が選ぶ、優れた作品に送られる賞ですから、カンタンに言うと
本のプロたちが「これはおもろい!」と認めた本
というわけです。
作者は逢坂冬馬(あいさかとうま)さんは、1985年生まれの36歳(2022年6月現在)。
何と、今作がデビュー作です。
かけ出しとは思えないほど、完成している‥
今後の作品も期待が持てる作家さんですね。
カンタンなあらすじ
舞台は第二次世界大戦下のソビエト連邦。
主人公の少女セラフィマが暮らしていた小さな村は、ドイツ軍の襲撃にあい、実母を含む村人が、みな殺しにされてしまう。
駆けつけたソビエト軍によって奇跡的に助けられたセラフィマは、そこでイリーナという女狙撃兵と出会い、彼女の元で狙撃兵として育てられる。
そして戦地という名の「地獄」に送り出され、数々の激しい戦闘をくり広げていく…
この作品のここが良かった
最初はただの村娘でしかなかったセラフィマが、戦争という大きな渦に巻き込まれ、自分の中にさまざまな葛藤を抱えながらも、狙撃手としてたくましく成長していく姿が見どころ。
息を飲むような戦場での光景や心理描写は、緊張感に満ちていて、一度その世界観に入ってしまうと引き込まれてしまいます。
基本的には、主人公の目線からのストーリーが展開していきますが、所々で相手方の兵士の視点からの描写も入る。
この演出が、戦争を一面的でなく多面的にとらえる効果を与えていて、読者はセラフィマと同様「何のために戦うのか」という究極的な問いに向き合うことになる。
この重いテーマが、単なる戦争ドラマでは終わらない深みを作品に与えていると感じました。
印象に残ったセリフやシーン(ちょとだけネタバレあり)
ストーリーの後半部分。
小説のタイトルになっている「同志少女よ敵を撃て」という言葉が出でくる箇所。
セラフィマが、ある敵を撃つべきかどうか葛藤するシーンがインパクト大でした。
この「敵」というのが、何を指しているのか?
この疑問に対して、主人公セラフィマが、様々な修羅場や悲しい別れを乗り越えた上で出した”答え”が垣間見れるような気がします。
そして、小説全体の主題もここにあるのでは?と感じました。
こんな人におすすめ
戦争を題材にした作品に興味がある人は見るべき。
特に、第二次世界大戦下のナチスドイツ関連の名作映画である、
- シンドラーのリスト
- ライフ・イズ・ビューティフル
- 戦場のピアニスト
などに感銘を受けたという人にはおすすめです。
また、グロい表現に耐性がある方じゃないと読み進めるのは厳しいかもしれません。
戦争を描いた小説なので、中には暴力的な描写も出てくるからです。
でも、この残酷さを語らずして、この小説の世界観は語れないんですよね。
まとめ 【無料体験できる方法も紹介】
2022年本屋大賞の受賞作「同志少女よ敵を撃て』の感想をお送りしました。
今までの人生、たくさんの小説を読んできましたが、ひさびさにグッとくる作品に出会えたと思います。
重い内容なので「おもしろい」とは言ってよいものなのか迷いますが、心に響く言葉や表現が沢山ちりばめられた珠玉の作品だと思います。
また、ソビエトを舞台にしている点でも、今の世界情勢と重なる部分があり、興味深い。
気になっている方は、ぜひ読んでみることをおすすめします。
きっと後悔はないはず。
さいごに。
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それが、Amazonオーディブルの30日間無料体験を利用すること。
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では、またっ!