今やっている仕事が残業続きで正直ツラいので、辞めたいんです。
「介護職」は、これから必要とされる職種ということもあり、興味があります。
40代で未経験ですが、介護職への転職って可能なんですか?
こんな疑問にお答えします。
◆この記事の内容
・転職する前に押さえておきたい3つのポイント
この記事を書いている筆者サバトラの本業は、「特別養護老人ホーム」で働く現役の介護士。
40歳の時に販売職から転職して、今3年目に突入しています。
最初は慣れない仕事にいろいろ苦労しましたが、最近はだんだん慣れてきて、現場でもある程度動けるようになってきました。
40代で未経験からの介護職への転職は可能。
ただそれなりの覚悟は必要。
だということ。
そこで今回は、転職が可能だと思う理由と、転職する前に押さえておきたいポイントを解説したいと思います。
介護職への転職に興味がある40代の方には参考になるはず。ぜひご覧ください。
40代未経験から介護職への転職が可能な3つの理由
次の通り。
・② 年齢・能力などに合った働き方ができる
・③ 未経験からできる
順に解説していきます。
①介護業界全体が人手不足である
ちまたでもよく言われているように、介護業界は人手不足です。
内閣府は2018年に発表した『高齢社会白書』の中で
65歳以上の人口は「団塊の世代」が75歳以上となる平成37(2025)年には3,677万人に達すると見込まれている。
内閣府 平成30年版高齢社会白書(全体版) より引用
と述べています。
つまり、2025年には国民の3人に1人が65歳以上の高齢者になるわけです。
その高齢者を介護する介護職員はというと、
厚生労働省が2018年5月、「2025年に介護職員が約34万人不足する」との推計を発表していて、かなり人材不足が予想されます。
僕が働く施設でも「もうちょっと人がいれば助かるのに」という場面は多々あり、実際に人手不足をひしひしと感じます。
一般的に40代というと、それなりのキャリアを積んでいなければ希望の転職は厳しいと思いますが、介護業界はこのような人材が不足している状態なため、40代でも求人はたくさんあります。
②年齢・能力などに合った働き方ができる。
”介護職”とひとことで言っても、仕事の内容は様々。
代表的なものだと、
・買い物や食事の準備、掃除など、身の回りのお世話をする生活介助
・ゲームや音楽、体操などでお年寄りを楽しませるレクリエーション
などが挙げられます。
そしてそれぞれの介護内容に特化した、様々な施設や事業所があります。
40代でも体力に自信がある人は身体介助ができるでしょうし、体力は自信がないけど、家事ができる人やレクリエーションに興味がある人は、それをメインにした働き方ができます。
年齢や能力、それぞれに合った仕事が選べるのは介護職の大きな魅力だと思う。
ちなみに僕の施設は、”お年寄りの生活の場”なので、身体介助も生活介助もレクリエーションも全部やってます。
③未経験からでもできる
施設や事業所にもよりますが、未経験からでも採用してくれる施設は多いです。
経験がない分、仕事に慣れるのにある程度は時間はかかると思いますが、間口は広い。
ちなみに、無資格でも採用してくれる施設も多々あります。
その場合は働きながら仕事を覚えたり、勉強して資格を取ることでスキルアップをすることもできます。
今すぐ働きたい!という人にも対応できるのが介護職のいいところ
ただ、資格はないよりはあった方が良いと思います。
なぜなら、資格を持つことで
・事前に知識があるので、現場での仕事の理解が早い
・資格手当がもらえる
などのメリットがあるからです。
未経験の人が取れる介護の資格としては大きく2種類あります。
ひとつは『初任者研修』
130時間程度の通学や通信などを通して、早くて一か月程度で取れます。
できるだけ早く働きたいという人におすすめ。
もう一つは『実務者研修』
450時間程度の通学や通信などを通して、取得に約半年間かかります。
時間に余裕を持って腰を据えてしっかり勉強したい人はこちらがおすすめ。
このどちらかがあった方が有利です。
僕は「どうせならしっかり勉強しよう」と思い、ハローワークで紹介してもらった職業訓練校に半年間通って、実務者研修を取りました。
転職する前に押さえておきたい3つのポイント
以下の通り。
②仕事はハードな場合もある
③正直、年収は高くはない
順に解説します。
①自分より年下の職員が、先輩や上司になることはある
40代、さらに未経験で転職するということで、自分より年下の職員が、先輩や上司になることは大いに考えられます。
現場での経験がないわけですから、年下の先輩から仕事を教えてもらったり、時には注意されたりすることもあるでしょう。
相手が年下であっても、こちらは「教えてもらう」という立場。
そこは前もって覚悟しておく必要はあると思います。
僕は割と低姿勢なタイプなので、この辺はあまり気になりません。
年下の先輩に対しても、基本は敬語で話すようにしてます。
②仕事がハードな面はある
介護職のイメージとしてよく挙げられるのが、「重労働」というのがあります。
ぶっちゃけると、実際に仕事がハードな面はあると思います。
ざっくりですが、理由は
・夜勤
・身体介助で自分の体へ負担
・排泄物の処理
・人の命を預かる責任
などが挙げられます。
介護職は、こういったハードな面を持っているというのは理解しておきたいところ。
ただ、施設などにもよりますが、ハードな場面にさらされる機会が多い職場は、その分給与が高かったり、手当が手厚かったりするので、プラスな面もあります。
また、「ハードな働き方はできない」という人でも大丈夫。
介護は多種多様なサービスがあるので、残業ナシ、夜勤なし、身体介助なし、などの条件でも働ける職場はたくさんあります。
希望する働き方ができる場所を探す場合、ネットや転職雑誌などを使って自力で探すのも手ですが、介護専門の転職エージェントに相談して、探してもらうのがおすすめです。
僕の場合は、通っていた学校の就職担当と相談して、今の就業先を探しました。
正直、給料は高くはない
介護職のイメージとしてもう一つ挙げられるのが「低賃金」ではないかと思います。
ぶっちゃけると「正直、給料は高くはない」と思う。
このツイートを見てください。
ちょっと前のデータですが、常勤介護職員の平均月収は30万970円とあります。
ちなみに18年6月時点の全産業の平均給与(賞与は除く)は33万6700円。
このデータ。介護職員の平均月収には賞与も含まれていますが、全産業平均には賞与は含まれていません。同条件で比較すると、介護職の月収は平均よりもだいぶ低くなります。
しかも30万円には、税金や保険などは控除されていないので、手取りだともっと低くなります。
まとめると、
介護職の給与は全体平均から見ると高くない。と言えると思います。
ただ、国もこの状況を変えていくために介護職の処遇改善のための施策は打ってきているので、これから改善していく可能性は大きいといえます。
僕の場合は、3年目ですが介護職の平均と同じか、それ以上の給料をもらっています。
仕事がハードな分、施設側が上げてくれてくれてます
まとめ
以上。
・40代未経験から介護職への転職が可能な3つの理由
・転職する前に押さえておきたい3つのポイント
について、僕の経験も交えて解説してきました。
介護職の待遇は、施設や事業所の方針によってかなり左右される傾向はあるので、自分の条件に合う就業先を腰を据えて選ぶことが、転職成功のポイントかなと思います。
では、この記事があなたの充実した仕事選びの参考になったら幸いです。